僕:前回は工程設計について説明したね。
問題を解いて終わってしまったので、工程設計の実例について少し補足すると、
①加工の種類、個所、作業の種類を図面の任意のところから、順不同で列挙
②これらの作業を、一つの段取りでできるグループに分類する。
③最適な加工順序にグループを並べ替えて工程設計を終了する。
図面を具体化して実際の部品とするために与えられた条件を満足させる生産方法、生産機械、生産順序などを決めることでしたね。
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これにちなんで、もう一つ「作業設計」というものもある。「工程設計」と同じくあまりテストには出ないんだけど、
「作業設計」=各工程で行われる具体的な作業(種類と条件)に関する詳細な生産実施計画を立てること。
です。これもいくつか項目があって、3つあるんだ。
① 個々の作業
② 作業員の作業
③ 作業条件
ここも箇条書きでまとめました。さらっとみてくれれば、結構です。
① 個々の作業
選定した生産設備とそれを扱う作業員の組み合わせを、本来的には無駄時間がなく生産効率が最大になるように定めることだ。マン・マシン・プロセスチャートというものでまとめていく。
② 作業員の作業
人間要素( human factor)の役割が大きい作業(組立作業など)では、作業の効率的な動作と時間を設定したり、既存の状態を改善したりする必要がある。
そのために以下の2つによって作業者の作業を把握するんだ。
• 動作研究
人の動作を分析して、無駄な動きを排除し、疲労が少なくてよい動作の順序や組み合わせを設定する。
• 時間研究
仕事を要素作業に分割して、それに要する時間を測定し、評価し、設定する。
この作業者の作業を満足するためにいろんな実験を行った人達がいる。ちょっといくつか紹介しよう。
まずは、テイラーという人。この人は長年の研究で労働者は高い賃金を求めてはたらく傾向にあると「経済人モデル」を想定したんだ。
刺激的な賃金制度を提唱してある程度の成果を上げたんだけど、社会全体に普及はしなかったんだ。結局金だけで労働者は満足できなかったんだね。
次にホーソン工場というアメリカの工場で照明実験というのを行ってね。
工場の照明と作業能率の関係を調べた実験なんだけど、照明を明るくした場合に従来より高い作業能率となっただけでなく、照明を暗くしても従来よりも作業能率が高くなることが計測されたんだ。
最後に 「マズローの欲求段階説 」というもの。これは高校の授業でも習うと思うんだけど、用は、モチベーションを高めるために人類の欲求を5つにまとめたんだ。詳しくはググればたくさん出てくるから、省略するね。
K君:なるほど、僕の勉強に対するモチベーションも改善できるかな…
僕:まあ、いきなりモチベーションが上がるとか、そんな簡単なことではないけど…自分のできる範囲から少しずつやってみるのが良いかもね。
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