工程設計って何?その重要性とは?【生産工学ver8】


僕:じゃあ、今度は工程設計について説明しようかな。前回の設計部門の内容に関連してますね。

 

テストではあまり重要視されてませんが、設計開発部に入りたいなら覚えておきたいものです。ね、K君!!

 

K君:は、はい…そうですね。頑張って覚えます。

 

 

僕: 「工程設計」というのは、 図面を具体化して実際の部品とするために与えられた条件を満足させる生産方法、生産機械、生産順序などを決めることなんだ。

 

料理で言うと、いわゆるレシピだね。スイートポテトを作るなら、どんな手順で調理するか。どんな器具をつかうか。それを考えてまとめるのが工程設計だね。

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よい工程設計をするためには

工程能力の把握
あらゆる加工法の可能性の検討
全要求項目の合理的な充足

が必要だと言われているんだ。

箇条書きで詳しくまとめてみたよ。

 

工程能力の把握

その工場、企業で所有しているすべての加工機械、設備のいろいろな能力、性能、使用コスト、仕事の負荷状態などに関する正確でしかも最新のデータをもっていなければならない。
あらゆる加工法の可能性の検討

一つの部品を加工する場合加工法は一つに限らずかなりの数の代替案が考えられる。そのため、従来の経験や勘だけで決定することは避けなければならない。

謙虚にあらゆる可能性を検討しててそのなかから最適なものを選ばなければならない。

 

全要求項目の合理的な充足

部品の図面などにより指定された仕様、営業などから要求されるコストや納期などを、すべて合理的に満足させるような工程を設計しなければならない。

 

この辺はさらっと確認してくれればいいよ。

 

K君:こんな完璧に工程を管理するのも難しくないですか?

 

 

僕:まあ、確かにそうだね…

K君の言うとおりだ。でも、工程設計を十分に把握しようとする意識があるだけでも、実は見えなかった問題点が見えてくるものなんです。

 

じゃあ、次に工程設計の流れを説明しようか。

加工法と加工順序の選択
② 内作・外注の決定
実際に使用する機械の選定
④ 検査・運搬・停滞工程の設計

 

特にテストで出てくるのは、④の検査・運搬・停滞工程の設計なんだ。

④を説明すると、「動的計画法」という言葉もでてくる。まずは「動的計画法」について説明しようか。

最適性原理として「最初の状態と最初の決定がどのようなものであっても、残りの決定は最初の決定の結果生じた状態に関して最適方策となっていなければならない」  「最適解を持つ問題の部分問題の最適解は元の最適解の部分解である」

とされてるけど、あまりイメージがつかないと思う…ので、例題をときながら解説しよう。

よく出てくる問題として

例題1:下図の点①から点⑨に行くための最小生産時間経路を求めなさい。

注意点:B=中ぐり盤 D=ボール盤 G=研削盤 L=旋盤 M=フライス盤 MC=マシニングセンタ P=平削盤 S=形削盤

( )内数字:所要時間(h)

つまり、どの経路(機械の順番)が一番時間が短いかというものです。

本来ならf(0)=min[t+f(i)]…のようにしっかり計算式を書かなければならないけど、ここでは初心者のためにということで、省略しますね。

 

こういった問題は、まず終点から求めていくことが重要です。終点を0として考えます。

まずは⑨ですがこれは0時間ですね。当然ですが。

次に⑧と⑦を見てみましょう。

⑧は、⑨に対して3時間かけているということになる。

という訳で⑧は

3(⑧→⑨)+0(⑨)=3ですね。

⑦も同じく

1(⑦→⑨)+0(⑨)=1ですね。

次に⑥に行きましょう

⑥は、「⑥→⑦に3時間」「⑥→⑧に4時間」かかっていることが分かりますね。

ここで、先程計算した⑦と⑧の時間も足すことを忘れないように。

なので、⑥は

3(⑥→⑦)+1(⑦)=4

4(⑥→⑧)+3(⑧)=7

ということで、「⑥→⑦→⑨」の手順が一番短いことになります。

同様に⑤も

4(⑤→⑧)+3(⑧)=7

④は2つ矢印がありますが、一番短時間である

3(④→⑦)+1(⑦)=4

ということが分かります。

次に③に行きましょう。

「③→⑤」と「③→⑥」「③→⑧」がありますね。

「③→⑧」が一番時間が短いので、

4(③→⑧)+3(⑧)=7ですね。

②についても、何通りかありますが、「②→④」が短そうです。

3(②→④)+4(④)=7です。

ようやく①に行きました。あとは「①→②」か「①→③」どっちが時間が短いか。です。②と③は7時間で同じ。でも、「①→③」の4時間がのほうが短いので、

4(①→③)+7(③)=11です。

という訳で答えは、「最適な生産工程は①→③→⑧→⑨であり、要する最小総生産時間は11時間である。」

です。K君、解けたかな?

 

K君:数字のミスで間違えました…

 

 

僕:あらっ、今度復習する時は間違えないでね。そう難しい問題ではないから。

 

でもこの問題、マシニングセンタがどういった機械なのか理解できている人なら、10秒で最小総生産時間が分かるんだ。

 

K君:え、10秒ですか!?どうやって分かるんですか!?

 

 

僕:マシニングセンタは、プログラムさえ分かっていれば、自動で加工できる(コンピュータ制御)んだ。つまり、加工時間がフライス盤やボール盤に比べて短いんだ。部品や用途にもよるけど。

 

だから、終点から順番に求めなくても、マシニングセンタが項目に入っていれば、大抵こっちの方が時間が短いから、先に計算して11時間だ!!ってね。

 

K君:なるほど、マシニングセンタってすごい機械なんですね。

 

 

僕:でもマシニングセンタは、使い方が難しいから、僕が大学生の時は1人で使わせてもらえなかったな。学生に使わせると必ず壊すって、先生(工作職員のMr.Mさん)が言ってた。

 

プログラムを間違えると、大変なことになるからね。刃物が回転しながら顔面直撃なんてことも聞いたことがあったな。

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