工場の分類について【生産工学ver5】


僕:じゃあ、前回に引き継いで、生産方法の分類②として、プッシュ型とプル型を押さえておこう。

プッシュとプル。日本語に略するとどうかな?

 

K君:プッシュが押すでプルが…分かんねぇっす。

 

 

僕:K君。プッシュの逆だよ。引くという意味だ。どちらも動詞になるね。

…で、プッシュ型を学校の授業。プル型を自主勉強というイメージを持ってもらうと分かりやすい。

学校の授業で例えばK君がサボって休んでたとしても、授業は休みにはならない。当たり前です。他の人はしっかり受けているんだから。

この場合先生は生徒に勉強をプッシュし続けてることになる。

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逆に自主勉強は、K君が好きなタイミングで勉強を始められるので、必要な時に勉強量を調整することができる。これがプルだ。

 

K君:オレが授業サボってるって何でわかったんですか!?

 

 

僕: プッシュ型のメリットは、生産計画を立て、計画通りに作るので需要に基づいて生産することができる。

デメリットは、引き取り手のない製品が生産されたり、必要な製品が十分供給されない事態が起こり得るんだ。

 

プルはその逆で、不要なものの生産を防止できることや、売れ筋製品に素早く対応できる。というメリットがある。

デメリットは、プッシュ型より大きな生産が見込めないことがあげられるけど、今のところ、プル型の方が多いね。

 

K君:オレも、学校の授業より自主勉強のほうがいいです。

 

 

僕: 次に、生産指示単位(どのようなくくりで生産するか)で分類(③)するんだけど、用語が対比していてね。

 

  • フロー生産、流れ生産、繰り返し生産、連続生産
  • バッチ生産、ロット生産

に大きく分けられる。だけど、テストでは内容までそこまで詳しくやらない(と思う)ので、フローやバッチ、ロットの意味合いだけ押さえておけばいいよ。

 

フロー(生産)は、多品種の製品を必要な量だけ生産する方式。トヨタ生産方式とか聞いたことがあると思うけど、あれを一般化したものを指す。

バッチ(生産)は、工程の区切りで生産することだ。1時間でこれだけできたという時間の区切り。または原材料である肉1000kgを1袋としてハンバーグを何百個つくるという考え方がそれに当てはまる。

ロット(生産)は、ハンバーグ100個、ポテト300個を目標につくるなど、出来上がる量を基本として区切っているわけです。

最後に見込生産方式と受注生産方式(④)を覚えておこう。

 

K君:もう、頭パンパンですよー

 

 

僕:これで、最後だから…

っていうか、そんな難しい説明してないと思うんだけどな。

 

「見込生産」というのは、モノを先に作っておいて、注文が入ったらそれをお客さんに提供するというもの。

一番わかり易いのが、コンビニ弁当。工場で先に作っておいて各店舗に届けて売ってるわけです。

 

もう一つあってね。「半見込生産」というのがある。途中まで作り置きして、お客さんから注文があったら、作り置きしたのを調理(仕上げ)してお客さんに提供する。

これは「マクドナルド」とか「ほっともっと」がいい例です。何分かお客さんに待たせるけど、出来たてのハンバーガーや弁当が買えるので温かくておいしいんですね。

以上が見込生産方式です。

 

あとは、受注生産方式。これは、材料を先に用意しておいて、注文があったら製作、調理するというものです。

「半見込み生産」と違うのは、作り置きするかしないかということ。受注生産のほうが、材料から始まってるので、お客さんに待たせる時間がかかるわけです。

例で言うと、レストランとか喫茶店とかそうかな。

 

ついでに、完全に客を待たせるという生産方式もあります。プロジェクト型生産というもので、受注から納品まで顧客を待たせ、材料集めから始まっているわけです。

特注品とかオーダーメイドとかがこれに当てはまっています。(受注生産の場合もある)

 

以上、工場の分類については終わるけど、K君ついていけてる?

 

K君:まあ、なんとか…。でも英語よりはマシかな。

 

 

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